25H2 / 24H2
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!2025年最後の月例セキュリティ更新プログラム KB5072033 が、Windows 11 バージョン25H2および24H2向けにリリースされました。OSビルド番号は（ 26200.7462 / 26100.7462 ）です。このパッチは、深刻度の高い脆弱性を修正するだけでなく、多くのユーザーが待ち望んでいた「ダークモードの一貫性」をはじめ、Copilot+ PCの利便性を高める新機能も正式に展開されます。本記事では、すべてのユーザーに影響を与えるシステム改善と、AI時代の操作を革新するCopilot+ PC向けの新要素を詳しく解説します。
（これは、前月のプレビュー更新（KB5070311など）でテストされた内容と、最新のセキュリティ修正を統合した必須のアップデートです。）
すべてのデバイス（一般PC）に適用される重要な修正と機能強化
この章では、すべてのWindows 11 24H2/25H2デバイスに共通で適用される、セキュリティ、安定性、そしてユーザーインターフェース（UI）の改善について解説します。
最重要：セキュリティ脆弱性の解消
- 深刻な修正の統合: 毎月のセキュリティ更新プログラムとして、リモートコード実行や情報漏洩につながる可能性のある、深刻度の高い脆弱性が修正されています。システムのセキュリティを最新の状態に保つため、即時適用が推奨されます。
- PowerShell 5.1のセキュリティ強化: Invoke-WebRequest コマンドレットを使用する際に、スクリプト実行のリスクに関するセキュリティ警告と確認プロンプトが表示されるようになり、意図しない悪質なスクリプト実行を防ぎます。
File Explorerの操作性とダークモードの抜本的改善
今回のアップデートのハイライトは、File Explorer（エクスプローラー）の長年の課題であったダークモードの一貫性向上です。
- 完全なダークモードの実現: ファイルのコピー、移動、削除時のダイアログボックスや、プログレスバー、エラーダイアログなど、これまでライトモードだった操作ウィンドウがすべてダークモードに対応しました。これにより、一貫性のある快適な視覚体験が得られます。
- Drag TrayのON/OFFオプション追加: ファイルをドラッグ＆ドロップする際に画面上部に表示される「Drag Tray」（共有トレイ）を、設定から無効化できるようになりました。この機能が不要なユーザーにとって、操作性が向上します。
- タスクバーからアプリウィンドウ共有: タスクバーで開いているアプリのアイコンにマウスオーバーするだけで、そのアプリの画面をCopilotに直接共有（Copilot Visionで分析）できるようになりました。
その他の品質向上と安定性修正
- ネットワーク接続の修正: ホスト再起動後に外部仮想スイッチが物理NICバインドを失い、仮想マシンがネットワーク接続を失う問題が修正され、サーバー運用や仮想化環境の安定性が向上します。
- Windows Search UIの改善: Windows Searchパネルの高さが、スタートメニューの高さと一致するように調整され、UIの一貫性が向上しました。
- タスクバーの改善: アプリグループにカーソルを合わせた際のプレビュー切り替えアニメーションが更新され、よりスムーズになりました。
Copilot+ PC向けに強化されたAI連携機能と操作性の進化
この章では、NPUを搭載したCopilot+ PCに特化して適用される、AI機能の操作性に関する改善を解説します。これらの修正は、AIアシスタントの利用頻度を高めることを目的としています。
Copilotと設定の連携強化
- 設定内のAIアシスタント機能: 設定アプリ内の検索結果メニューがより多くの結果を表示するようになり、インライン推奨設定が表示されるようになりました。これにより、Copilotが推奨する設定変更を迅速に行うことが可能です。
- 対話ダイアログの追加: 特定の設定が変更できない場合に、その理由を説明するダイアログが表示されるようになり、ユーザーがシステム設定を理解しやすくなりました。
「Click to Do」機能の操作性改善
- Copilotウィンドウの自動呼び出し: Copilotにデータを共有した際、「Ask Copilot」（Copilotに聞く）が期待通りに動作せず「Click to Do」ウィンドウがアクティブにならない問題が修正されました。データ共有時にCopilotウィンドウがフォアグラウンドで適切に表示されるようになります。
- コンテキストメニューの簡素化: 「Click to Do」のコンテキストメニューが簡素化され、コピー、保存、共有、開くといった一般的なアクションへのアクセスが容易になりました。また、大きな画像や表が画面に表示された際に、自動的にコンテキストメニューがトリガーされるようになります。
最新更新まとめ：セキュリティ、安定性、そしてAIの進化
これらの更新は、「セキュリティと安定性の確保」および「Copilot+ PCを中心としたAI機能の進化」という二つの柱に基づいています。
安定性とセキュリティの確保
- KB5072033（12月月例）とKB5068861（11月月例）：これらは必須のセキュリティパッチであり、リモートコード実行などの深刻度の高い脆弱性を修正し、システムの防御を最新の状態に保ちます。
- KB5070773（緊急パッチ）：WinRE（Windows 回復環境）でUSBキーボード・マウスが使えなくなる致命的な不具合を緊急で修正し、システム障害発生時の復旧手段（命綱）を確保するという極めて高い重要性を持つ修正でした。
- KB5070311（11月プレビュー）：次月のパッチに向けた先行テストとして、特定のアプリクラッシュやネットワーク接続のバグなど、システムの安定性に関する細かな修正が実施されました。
Copilot+ PCを中心とした操作性と機能の進化
最新の更新プログラムを通じて、ユーザーインターフェースとAI機能の利便性が大幅に向上しています。
- ダークモードの完全対応（KB5072033）：File Explorerのコピー/削除ダイアログなど、これまでライトモードだった操作ウィンドウが完全にダークモードに対応し、UIの一貫性が向上しました。
- Copilot連携の強化：
- Copilotと設定アプリの連携が強化され、設定変更やトラブルシューティングが容易になりました。
- Copilot+ PCでは、ボイスアクセス（日本語対応）、Click to Do機能の拡張、クイックアクションの導入など、AIを活用した操作性が進化し、生産性の向上が図られています。
これらの更新は、Windows 11のセキュリティを維持しつつ、ユーザー体験とAI機能の進化を両立させるための重要なステップとなります。
