このビルドは、特にAI機能の統合とパフォーマンス向上が中心的なテーマとなります。eKB※01によって有効化された機能は、主に「ユーザー体験の改善」「AI機能の強化」「セキュリティの向上」に焦点を当てています。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!前提※01: Enablement Package (eKB※01)
定義: Windows 10/11のバージョンアップにおいて、フルサイズのOSイメージをダウンロードすることなく、既にOSに組み込まれている(しかし無効化されている)新しいバージョン用の機能を有効化するための、わずか数百KBの小さなパッチ。
利点: アップデート時間の短縮、再起動回数の減少、帯域幅の節約、管理の容易さ。
動作: 実際の新機能のコードは、eKB※01を適用する前の累積アップデートに既に含まれている。eKBは、それらの機能フラグを「オン」にする役割を果たす。
AI機能の進化とCopilotの深化
CopilotのOSレベルでの統合強化
通常PC (現在の環境):
- トピック: コパイロットのアクセス性向上と、OS機能への連携。
- 詳細: eKBの適用により、Copilotがタスクバーだけでなく、より多くのOSの領域(例: 設定アプリの一部、通知、ファイルエクスプローラーのコンテキストメニューなど)から利用できるようになっている可能性があります。これは、既存のハードウェアリソース(CPU/GPU)を使ってクラウドベースのAIサービスと連携し、ユーザーの指示に応じた情報提供、タスク実行、設定変更の支援を行うものです。Copilotのインターフェース自体の洗練や、より自然な対話能力の向上が見られるかもしれません。
Copilot PC
(NPU※02を搭載したPC)
- トピック: NPUによるオンデバイスAI処理と、常時稼働AI。
- 詳細: 将来のCopilot PCでは、eKBによって有効化されたOSのAI機能が、NPUの存在を前提として最適化されます。これにより、Copilotは低消費電力で常にバックグラウンドで動作し、ユーザーの意図をリアルタイムで分析できるようになります。例えば、あなたが話している内容を瞬時にテキスト化したり、画面上の要素を認識して関連情報を提供したりといった、CPU/GPUだけでは難しい高度なAI処理がオンデバイスで実行されるようになります。プライバシー保護の観点からも、重要なデータ処理をローカルで行える点が強調されます。
※02:AMD Ryzen™ AI 300 シリーズ、インテル® Core™ Ultra 200V シリーズ、Snapdragon® X シリーズでパワーアップした超高速ニューラル プロセッシング ユニット (40 TOPS 以上の NPU ) で、脅威のスピードとスムーズなパフォーマンスを発揮し、比類なきエクスペリエンスを実現 (40 TOPS 以上の NPU とは、NPU が毎秒 40 兆回以上の演算を実行することを意味し、これは AI チップの処理能力を測定するために使用される指標です。「TOPS」は「1 秒間に処理できる演算回数を兆単位で表したもの」です。つまり、40 TOPS 以上の NPU は AI アプリケーション専用にデータを処理する仕組みで動作し、Copilot+ PC に直接統合されています。NPU により、Copilot+ PC は複雑な AI タスクを従来のプロセッサよりも高速かつ効率的に実行できます。このチップは大量の情報をすばやく分析し、リアルタイムの言語翻訳 (ライブ キャプション) や画像生成 (ペイントのコクリエーター) などの AI 搭載機能を有効にします。)
AIを活用した新機能
通常PC (現在の環境)
- トピック: 既存のアプリケーションや機能へのAIの組み込み。
- 詳細: フォトアプリでのAIによる写真編集(例: 背景除去、オブジェクト消去、スマートな補正)、スクリーンショットツールでのテキスト認識(OCR)機能の強化、設定画面でのAIによるパーソナライズされた提案(例: 「使用状況から、この設定を変更することをおすすめします」)などが考えられます。これらの機能は、現在のCPUやGPUの計算能力、およびクラウドAIの力を借りて提供されます。
Copilot PC
(NPU※02を搭載したPC)
- トピック: NPU専用のAIモデルとリアルタイムAI。
- 詳細: Copilot PC向けには、eKBで有効化されたAI基盤の上に、NPU専用に開発されたAIモデルが追加されます。これにより、以下のような機能が実現される可能性が高まります。
- AI駆動型パフォーマンス最適化: NPUがシステムの状態を監視し、AIやユーザーの作業負荷に応じてCPU/GPU/NPUのリソース配分をリアルタイムで最適化。
- リアルタイムクリエイティブAI: 音声からテキストへの変換だけでなく、テキストから画像、動画、音楽への生成がNPU上で高速に実行され、クリエイティブ作業をサポート。
- プロアクティブな問題解決: OSがNPUを使ってユーザーの行動パターンやシステムの健全性を学習し、PCのフリーズを予測して警告したり、パフォーマンスのボトルネックを自動で診断したりする。
UI/UXの進化と生産性向上
UIの一貫性と操作性の改善
通常PC (現在の環境)
- トピック: Fluent Design Systemのさらなる適用と、使いやすさの向上。
- 詳細: eKBの適用により、設定アプリの各セクション、ファイルエクスプローラー、システムトレイ、通知センターなど、OS全体のUIにおいてFluent Designの一貫性がさらに強化されている可能性があります。これにより、視覚的な統一感と操作性の向上が図られます。例えば、特定の新しいアニメーション、コントロールのモダン化、または「設定」アプリのレイアウト変更などが含まれるでしょう。
Copilot PC
(NPU※02を搭載したPC)
- トピック: AIとのシームレスな対話と、アダプティブUI。
- 詳細: 将来のCopilot PCでは、eKBで有効化されたUI基盤が、NPUと連携してより高度なユーザー体験を提供します。AIがユーザーのコンテキスト(時間帯、場所、実行中のアプリ)を理解し、UI要素(例: スタートメニューの推奨、ウィジェットの情報)を動的に変化させる「アダプティブUI」が実現される可能性があります。また、音声やジェスチャーといった新しい入力方式がUIに深く統合され、より自然なPC操作が可能になるでしょう。
生産性向上のための新機能
通常PC (現在の環境)
- トピック: 日常タスクを効率化するツール。
- 詳細: eKBの適用によって、タスクバーの機能強化(例: アプリグループ化の改善、より多くのウィジェットオプション)、仮想デスクトップ管理の改善、スナップレイアウトの新しいオプションなどが利用できるようになっているかもしれません。これは、マルチタスクやウィンドウ管理の効率を高めることを目的としています。
Copilot PC
(NPUを活用した高度な自動化):
- トピック: AIによるタスク自動化とワークフロー支援。
- 詳細: Copilot PCでは、NPUの能力を活用して、より高度なタスク自動化とワークフロー支援が提供されます。例えば、会議の自動要約と議事録作成、受信メールの自動分類と返信下書き、特定の作業に応じたアプリの自動起動とウィンドウ配置など、AIがユーザーのルーティンワークを学習し、手間のかかる作業を大幅に削減する機能が期待されます。
セキュリティ、プライバシー、パフォーマンス
セキュリティとプライバシーの強化
通常PC (現在の環境)
- トピック: 脅威検出の強化と、データ保護の改善。
- 詳細: eKBによって、Windows Defender(Microsoft Defender Antivirus)のAIベースの脅威検出エンジンが更新されている可能性があります。これにより、マルウェア、フィッシング、ランサムウェアなどに対する防御能力が向上します。また、プライバシー設定のUI改善や、アプリケーションごとのデータアクセス許可の粒度を細かくするような変更も含まれるかもしれません。
Copilot PC
(NPUによるハードウェアレベルのセキュリティ):
- トピック: NPUを利用した低レベルのセキュリティ監視とプライバシー保護。
- 詳細: Copilot PC向けには、NPUがOSの深い部分でセキュリティ監視をリアルタイムで行う機能が実装されます。これにより、従来のソフトウェアベースのセキュリティ対策では困難だった、低レベルのシステム改ざんやゼロデイ攻撃に対する防御が強化される可能性があります。また、顔認証や音声認証などの生体認証データはNPU内で安全に処理され、プライバシー保護がさらに強化されます。
パフォーマンスと安定性
通常PC (現在の環境)
- トピック: OSの効率化と応答性の向上。
- 詳細: eKBは、それ自体がパフォーマンスを直接劇的に向上させるものではありませんが、そのeKBが有効化する機能は、OS全体の効率化を目的としています。システムサービスの最適化、バックグラウンドプロセスの管理改善、メモリ使用量の効率化などにより、起動時間の短縮やアプリケーションの応答性向上が図られている可能性があります。
Copilot PC
(NPUによる全体的なシステム最適化):
- トピック: AI処理のオフロードによるシステム全体の高速化と省電力化。
- 詳細: Copilot PCでは、NPUがAI関連の重い計算をCPUやGPUからオフロードすることで、システム全体の負荷を軽減し、パフォーマンスと応答性を向上させます。また、NPUはAI演算において非常に電力効率が良いため、AI機能を多用してもバッテリーの持続時間が延びることが期待されます。このビルドは、そのための下位レベルの最適化(NPUドライバ、電源管理など)を進めていると考えられます。
まとめ
25H2が来た!!! Ryzen9 8945HSは自動的に更新
先の記事でeKB※01(KB5054156)がこのKB5065789 の前提であると書きました。
これはCPUが、i5-7200U (第7世代)だったからでRyzen 9 8945HS (第8世代)では異なりました。
というのは数日前に([更新してシャットダウンがあって])
後からバージョンを調べてみて、このKB5065789が適用されていることを知り(添付画像)

尚、Ryzen 9 8945HSは、Ryzen AIの活用は限定的: 8945HSに搭載されているRyzen AIのNPUは、Windowsの「Copilot+ PC」の要件である40TOPSに達していません。(最大16 TOPSの演算性能) 現時点では対応ソフトウェアも限られているため、AI機能を重視するなら次世代以降のプロセッサーを検討しましょう。
更新履歴からKB5054156前提ではなかった(添付画像)ことを知ったのです。

eKB(KB5054156)後続のKB5065789 の場合



