このビルドには、通常のPCとAI PC(Copilot+ PCなど)それぞれに向けた新機能や改善が含まれています。特定のビルド番号(26100.6725)に関するバージョン24H2全体で予定されている主要な変更点を基に、通常のPC向けとAI PC向けに分けて説明します。(KB5065789)
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!24H2 の新機能・修正・バグ対応の詳細
通常のPC(AI機能に特化しないPC)向けの内容
通常のPC、特にAI処理専用のNPUを搭載していないPCでも利用可能、または全デバイス共通の機能強化や修正点です。
Table Top 1
PC | 分類 | 機能/修正点 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | 新 機能 |
エクスプローラー の 強化 |
7-zipやTARアーカイブの作成サポートが追加。
また、コンテキストメニューからgzip、BZip2、xz、Zstandardなどを使用した個別ファイルの圧縮が可能に。 コピー、貼り付けなどのアクションアイコンにラベルが追加され視認性向上。 |
2 | 新 機能 |
設定の改善 | 一部の時刻、言語、キーボード設定がコントロールパネルから「設定」に移動し、
一元管理が進む。Bingの検索履歴をダッシュボードから直接管理できるようになる。 |
3 | 新 機能 |
Windows 共有の強化 |
お気に入りのアプリをWindows共有ウィンドウにピン留めできるようになり、
共有先へのアクセスが迅速化。 |
4 | 機能 強化 |
リモート デスクトップ 接続の強化 |
350%、400%、450%、500%のズームオプションがサポートされ、
接続バーのデザインも改善。 |
5 | 開発者 向け |
Power Grid Forecast API |
アプリ開発者が、
バックグラウンドの処理を再生可能エネルギーが利用可能な時間にシフトできるようサポートするAPIを導入。 |
6 | セキュリティ | Windows LAPSの構成強化 |
IT管理者がマネージドローカルアカウントの自動作成、
名前の構成、有効/無効の切り替え、名前のランダム化などを構成可能に。 |
7 | 修正/ バグ対応 |
具体的なビルド番号の 詳細は不明 |
一般的な安定性、パフォーマンス、セキュリティの改善、
および発見されたバグの修正が含まれます。 |
AI PC(Copilot+ PCなど、NPU搭載PC)向けの内容
NPU(ニューラルプロセッシングユニット)の搭載を前提とし、より高度なオンデバイスAI処理を可能にする、AI PCに特化した機能です。
Table Top 2
ai | 分類 | 機能/修正点 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | AI 機能 |
Click to Do クリック・トゥ・ドゥ) の強化 |
画面上の画像を分析し、コンテキストに応じたアクション
(例:Bingビジュアル検索、写真の背景ぼかしや被写体削除、テキストの書き換え/要約など)を提案。 Wordでの下書き、MS Teamsアクションなどのオプションが追加。 |
2 | AI 機能 |
Copilot Vision | 画面全体をCopilot Visionと共有し、
リアルタイムで画面上のサポートを得ることが可能(初期は米国など一部地域から展開)。 |
3 | AI 機能 |
設定AIエージェント | Windowsの設定検索ボックスで自然言語を使って問題や設定変更を記述するだけで、
AIが設定変更や問題解決を支援(Snapdragon搭載Copilot+ PC向けに先行展開)。 |
4 | AI 機能 |
フォトアプリの超解像 (Super Resolution, SR) |
低解像度の写真や古い写真を、
強力なオンデバイスAIにより最大8倍・4Kまで高画質化。 |
5 | AI 機能 |
フォトアプリのRelight | スタジオポートレートやシネマティックグローなどのプリセットを使用して、
AIが写真のライティングを調整。 |
6 | AI 機能 |
ペイントアプリの機能強化 | Cocreator in Paint(画像生成AI)、
Sticker Generator(テキストプロンプトからのカスタムステッカー生成)、 スマートオブジェクト選択(不要な要素の削除など)が利用可能に。 |
7 | AI 機能 |
ライブ キャプション (Live Captions) |
PCに入力されたあらゆる音声をリアルタイムでテキストに変換。 |
8 | AI 機能 |
Windows スタジオ効果 | オンラインミーティングなどで、カメラ映像にAIが背景ぼかし、
目線補正、自動フレーミングなどのエフェクトを適用。 |
9 | AI 機能 |
自然言語による Windows Search |
「BBQ パーティー」といった自然な言葉で検索し、
関連する写真などを見つけ出すことが可能。 |
まとめ:トピック
Windows 11 24H2 Build 26100.6725:AIと基本機能のハイブリッド強化
このバージョンは、Windowsの基本的な使いやすさ(エクスプローラー、設定、リモートデスクトップ)を全ユーザー向けに底上げしつつ、AI PC(Copilot+ PC)の登場に合わせて、AIによる革新的な機能群を本格的に導入した点が最大の特徴です。
主要トピック
- AI PC時代の本格的な幕開け:
- Click to DoやCopilot Visionなど、画面の視覚情報をAIが分析し、文脈に応じた操作を提案する機能が大幅に強化。
- 超解像やRelight、ペイントの生成AIなど、マルチメディア分野でのAI活用が深まり、クリエイティブな作業を支援。
- 設定AIエージェントの導入により、OSの操作そのものが自然言語での対話形式に進化。
- 従来のPC操作の洗練と効率化:
- エクスプローラーが7zやTARなどのアーカイブ形式に標準対応し、コンテキストメニューの操作性も向上。
- リモート デスクトップのズームオプション拡充など、ビジネスや専門的な用途における利便性が向上。
- 設定項目の一元化が進み、ユーザーインターフェースの整合性が向上。
- セキュリティと環境配慮:
- Windows LAPSの管理機能強化により、セキュリティ運用がより柔軟に。
- Power Grid Forecast APIの導入は、開発者や企業に環境負荷の低減に向けた選択肢を提供する、現代的なアップデート。
バージョン24H2は、全デバイスで基本機能の使い勝手を向上させながら、AI PC向けに「AIが統合された全く新しい操作体験」を提供する、Windowsの大きな転換点となるアップデートと言えます。